煙突の必要最低限の高さを教えてください

推奨される煙突の必要最小限の高さ(長さ)は、標高0mでまっすぐ立ち上げた時には3.6mです。
 
これに直管以外の部材を使用した場合は、下記に記す長さを加算します。
 
・T管   0.9M/1個
・45度L管  0.3M/1個
・90度L管  0.6m/1個
・横引き  横引き x 2倍の長さ
 
また、標高が300m高くなるごとに、上記で計算した最低の高さ(長さ)にさらに4%の高さを加えます。
  
【例 1】
・標高0m付近の平屋建ての家で、煙突は薪ストーブからまっすぐ立ち上げる
・屋内でL管90度で曲げ、横引き0.6mで壁を貫通してT管で立ちあげる
・さらにL管45度2個を使い軒をよけて立ちあげる
 
↓ 計算すると、こうなります。
 
3.6m(最低高さ)+ 0.6m(L管90度)+ 1.2m(横引き0.6m)+ 0.9m(T管)+ 0.6m(L管45度2個)= 6.9m(推奨される高さ)
  
【例 2】
・例1の条件で標高1200mに位置する軽井沢の別荘
 
↓ 計算すると、こうなります。
 
6.9m + 6.9m × 16%(300mごとに4%)= 8m(推奨される高さ)
  
  
以上の情報はヨーロッパの煙突カタログを参考に翻訳して掲載しております。
そのためにあくまでの参考例です。
   
他には、一般的にどのメーカーさんも言われることは下記のようなことです。
 
・煙突の水平周囲3mのどのようなものよりも0.6m高く、なおかつ屋根面より0.9m高くする
・そしてその上にレインキャップを載せることがダウンドラフトの影響を受けない理想的な煙突の高さである
 
この条件は地域や風向き・風の強さによって、その影響を受ける時とそうでない時があります。
 
そのためDIYで施工される場合は、薪ストーブを燃焼させてみてダウンドラフトの影響を受けていないかどうかを確認し、もし影響があるようであればそれからさらに煙突を高く積み上げる等の対策を取られたら良いかと思います。
 
平屋で壁出し・軒をよけるパターンの場合は、どうやってもこの理想の高さとは程遠いです。
昔の家は気密性が低かったので家の中と外との気圧差があまりなく、何とかドラフトを発生させて燃焼が可能でしたが、現代の家は気密性が高いため窓を開ける等の対策を取ることが必須です。
   
どうか、くれぐれもお気をつけください。