先日兵庫県芦屋市の煙突部材の購入者さまの家にお邪魔しました。
DIYでの施工で足場を解体するまであと三日という緊急事態であったので少しお手伝いをいたしました。
その時の様子です。
瓦は釘で止めていないので一枚目を軽く持ち上げて引きずりだせば残りは簡単に外せます。
この手の瓦の補修や交換は楽です!
洋瓦の下はひっかけ用の横桟は入っていますが瓦を安定させるのに土が入っている年期の入った屋根でした。
勿論その下はアスファルトルーフィングやゴムルーフィングなどではなく、薄い杉板を張ったルーフィング材でした。
更にその下には杉の12ミリ厚の野地板でした。
瓦は基本的に暴風の時には多少下に入るそうです。
それを下地で吸収して天気になったら乾燥させるので雨漏りが起こりにくい。
昔の知恵ですね。
更に瓦を外し煙突の穴をあけて新型ルーフサポートブラケットを設置。
このブラケットは一枚のステンレス板から切り出されています。
普通のルーフサポートブラケットと違い強度があります。
そのため一切の補強なしに施工が可能なので施工の手間が省けます。
断熱二重煙突を差し込み固定。
やはり屋根の上の作業は特に二人いると楽です。
一人がしっかり支えている間にもう一人が固定。
下から見上げた写真。
天井板の軒の部分が切り込みが浅いので屋内側からあとから切り取るとのことでした。
可燃物から最低5センチは離してください。
施工の際の距離の考え方はこちら
瓦の安定が悪いので35ミリ角で補強。
このあと瓦を安定させるために買ってきた粘土を入れ、角材の上に盛り付けました。
そのあたりは手が粘土だらけでスマホが触れず写真が撮れていません。
やはりもう一人作業員以外に撮影スタッフがいないと良い写真やビデオは撮影できませんね。
ここで一日目の作業は終了。
フラッシングを一旦被せています。
雨予報はありませんでしたが、ぐっすり眠るためには雨対策が必要。
とりあえず身近にあったペンキ用の養生シートで雨仕舞をしておきました。
翌日作業再開
コンクリート用の刃を取り付けて瓦を切断して復元。
余った粘土で雨が入り込んでも流れ落ちるように防波堤のように盛り上げました。
良い感じで復元できました。
棟瓦も外しました。
棟瓦の下にアルミベースのフラッシングを入れ込みました。
これで上から流れてくる雨水が下に入り込む心配がありません。
アルミベースなのである程度自由に曲げれるので施工が簡単です。
棟瓦の復元中。
棟瓦は下地に固定された銅線をほどくと外せます。
戻すときは棟瓦の空いた穴に銅線を入れ込みグルグルと巻いて固定。
写真がないのでわかりにくくて申し訳ありません。
棟にそって煙突を抜くと上からの雨水の心配が少ないのでお勧めです。
比べて軒先(雨どいの近く)の部分は大雨の時に川のように上から雨が流れてくるので雨漏りの心配があります。
更に風が強い台風のような時には普段は雨漏りをしなくてもその雨が押し込まれて入ってくる恐れがあります。
これが雨漏りにつながります。
その点、棟(頂点の部分)に近ければ安心なのでお勧めです。
ゴムハンマーで下側を瓦の形に変形させています。
裏に両面ブチルのテープを張り瓦と密着させてます。
更に両サイドと下側にフラッシングシートを張り雨対策。
こちらのシートは裏全面にブチルテープが元から張り付いています。
そして中はアルミのメッシュシートが入っているので曲げた形を保持してくれます。
ハサミで切れるので使い勝手は最高です。
1メートル幅の商品で10センチ単位で切り売りしています。
1メートルほど買われて、余った部分は瓦の補修に使い切っていました。
最後に煙突とフラッシングの周りをコーキングで雨対策。
ホームセンターで売られているシリコンシーラントでも耐熱温度が150度あるので問題は無いですが、心配な方は耐熱コーキングを使用してください。
上から見るとあまり綺麗な仕上がりでないですが、下から見たらこんな感じで見えるので悪くありません。
DIY作業お疲れさまでした!
煙突の高さは周囲3メートル以内のものよりも60センチ以上高く、そして最低90センチ屋根より突き出すことが事が必要です。
そうすることで風の影響を受けずに、また屋根の上にこびりつく煤に煙突からまれに出る火の粉が消火するのに必要な高さになります。
ただしこれはあくまでもマニュアル通りの考え方です。
地域の風の度合いや建物の構造によって判断する必要があります。
詳しく知りたい方はお問い合わせください。